プレスリリース

【2027年の法改正を見据えて】難病のある方の雇用、雇用経験あり企業の約8割が「想定の範囲内で対応できた」と実感

リリース発行企業:株式会社ゼネラルパートナーズ

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株式会社ゼネラルパートナーズ(所在地:東京都港区、代表取締役社長:進藤 均)は、民間企業の人事・採用担当者、障害者や難病のある方のマネジメント・受け入れをしている現場責任者を対象に、「難病のある方の雇用に関する意識と受け入れ余地」に関する調査を行いました。

現在、厚生労働省において、障害者手帳を持たない難病のある方を法定雇用率の算定対象に含める方向で検討が進められており、2027年の関連法改正を目指す動きがあります。
企業にとっては、多様な人材の活躍に向けた新たな環境整備が求められる大きな転換点となります。
一方で、これまで難病のある方の雇用経験のない現場では、受け入れに対して「どのような配慮が必要かわからない」など、漠然とした不安を抱えるケースも多いのではないでしょうか。
今回は、法改正に向けた企業の認知や準備状況などの現在地を明らかにするとともに、雇用経験のある企業のリアルな声を通じて、雇用する上での不安と実態のギャップを紐解きます。

▼noteでの公開はこちら
「難病のある方の雇用に関する意識と受け入れ余地」に関する調査
https://note.com/gp__info/n/nb8dadea45cf0

難病のある方の法定雇用率算入、難病のある従業員の雇用経験はない企業の認知は約2割に留まる。法改正に向けた現在地
はじめに、「2027年を目処に、厚生労働省が障害者手帳を持たない難病のある方を法定雇用率の算定対象に含める方向で検討していることを知っているか」と尋ねたところ、下記のような回答となりました。



【難病のある従業員の雇用経験がある】
『詳しく知っている(60.6%)』
『見聞きしたことはあるが、詳しくは知らない(35.7%)』
『まったく知らない(3.7%)』

【難病のある従業員の雇用経験はない】
『詳しく知っている(16.5%)』
『見聞きしたことはあるが、詳しくは知らない(62.7%)』
『まったく知らない(20.8%)』

雇用経験のある企業では6割以上が「詳しく知っている」と回答しており、自社の人材戦略に直結する事項として積極的に情報収集を進めている可能性がうかがえます。
一方、雇用経験のない企業では「見聞きしたことはある」と回答した方が最多となり、「詳しく知っている」と回答した方は約2割に留まりました。
雇用経験のない企業への認知拡大や関心喚起が重要になりそうです。

制度への関心度合いに違いが見られる中、実際の対応方針にはどのような影響があるのでしょうか。

「難病のある方が法定雇用率の算定対象となった場合、どのような対応を見込んでいるか」と尋ねたところ、下記のような回答となりました。

【難病のある従業員の雇用経験がある】
『算定対象となる現職従業員の把握を含め、前向きに検討したい(49.6%)』
『難病のある方の採用を積極的に増やしたい(32.0%)』
『採用状況は現状維持とし、様子を見たい(14.9%)』

【難病のある従業員の雇用経験はない】
『採用状況は現状維持とし、様子を見たい(34.7%)』
『算定対象となる現職従業員の把握を含め、前向きに検討したい(32.7%)』
『採用を増やす予定はない(13.5%)』

雇用経験の有無にかかわらず、「現職従業員の把握を含め、前向きに検討したい」という回答が一定数集まっており、制度変更が各社の対応を後押しすることがうかがえます。
特に雇用経験のある企業では、「積極的に増やしたい」を含めると8割以上が前向きな姿勢を示しており、これまでの雇用実績が、制度変更を機とした採用拡大の意欲につながっていると考えられます。
一方で、雇用経験のない企業では「現状維持とし、様子を見たい」が最多となり、これまでの雇用実績の有無が今後の対応スピードや採用意欲の差に表れる結果となりました。

では、難病のある方を雇用する上で、企業は具体的にどのような点に不安や障壁を感じているのでしょうか。

「難病のある方を雇用する上で、貴社が不安や障壁だと感じること」ついて尋ねたところ、下記のような回答となりました。



【難病のある従業員の雇用経験がある】
『難病への理解を社内に広めることが難しい(48.8%)』
『適切な接し方やコミュニケーションの取り方がわからない(38.4%)』
『体調の波や突発的な休みの発生(38.2%)』

【難病のある従業員の雇用経験はない】
『体調の波や突発的な休みの発生(38.3%)』
『難病への理解を社内に広めることが難しい(34.9%)』
『発作や急な体調変化時の対応方法がわからない(31.1%)』

雇用経験がある企業では「難病への理解を社内に広めること」が最多で、第2位に「適切な接し方やコミュニケーションの取り方がわからない」が入りました。
実際に雇用経験があるからこそ、日々の関わり方や、周囲の従業員への理解浸透といった「現場の環境づくり」に課題を感じていることがわかります。
対して、雇用経験のない企業では「体調の波や突発的な休みの発生」が最多となり、加えて「急な体調変化時の対応方法がわからない」が上位に入りました。
具体的な受け入れイメージが湧きづらいからこそ、業務への影響や緊急時への対応といった不安が先行している様子が表れています。
このように、直面している不安の性質には違いはあるものの、両者ともに「体調変化への対応」や「社内理解」が上位に挙がっており、体調への配慮や周囲への啓発が、雇用推進における共通のハードルになっていると言えそうです。

雇用経験がある企業の約半数が「想定より対応しやすかった」と回答―雇用経験のない企業の不安と実際の雇用現場とのギャップ
では、実際に難病のある方を雇用した経験のある企業では、どのようなケースに対応してきたのでしょうか。
ここからは、難病のある従業員の雇用経験がある企業にうかがいました。



「貴社で現在雇用している(または過去に雇用したことのある)難病のある従業員の疾患系統」について尋ねたところ、『神経・筋疾患(パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症など)(38.6%)』『消化器系疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)(38.6%)』と回答した方が最も多く、『呼吸器系疾患(25.7%)』と続きました。

神経・筋疾患や消化器系疾患を抱える方の雇用例が比較的多いことが明らかになりました。
一方で、特定の疾患に偏らず複数の疾患系統が上位に挙がっており、多岐にわたる疾患において企業の受け入れ実績があることがうかがえます。

次に、「難病のある方を実際に雇用してみて直面した課題」について尋ねたところ、『体調不良に伴う業務のカバー・代替要員の確保(40.7%)』と回答した方が最も多く、『業務の切り出しや適切な配置、業務量の調整(39.0%)』『本人の症状や配慮すべき事項の正確な把握(34.0%)』と続きました。

前問でも雇用する上で不安や障壁だと感じることとして「体調の波や突発的な休みの発生」が挙がっていましたが、実際の現場でも、それに伴う「業務のカバーや代替要員の確保」が最大の課題となっていることが明らかになりました。
加えて、「業務の切り出し」や「配慮事項の正確な把握」が上位に続いていることから、従業員ごとの状況に合わせた業務調整や、周囲がフォローできる体制づくりにも課題を感じている傾向が見られます。

では、実際の対応に伴う負担感は想定と比べてどうだったのでしょうか。



「難病のある方を雇用する前の想定と比べ、実際の配慮や対応に関する実感」について尋ねたところ、『想定より非常にスムーズに対応できた(特別な配慮は想定より不要だった)(19.7%)』『想定よりややスムーズに対応できた(病状や必要な配慮を把握できたため、想定より負担なく対応できた)(32.0%)』『ほぼ想定通りに対応できた(事前の想定と同程度の配慮や調整で対応できた)(24.9%)』となりました。

半数以上が事前の想定よりもスムーズに対応できたと感じており、「ほぼ想定通り」を含めると約8割の方が大きな負担を感じることなく対応できていることが示されました。
雇用前は「病状の把握」や「体調変化への対応」などに不安を抱きがちですが、実際に受け入れを進めると、想定していたほどの負担なく対応できるケースが多いと考えられます。
この結果は、難病のある方の雇用に対して漠然とした不安を抱える雇用経験のない企業にとって、受け入れを検討する際の一つの後押しとなりそうです。

では、受け入れをスムーズに進める上で、具体的にどのような取り組みが効果的だったのでしょうか。

「難病のある方の雇用を円滑に進める上で効果的だった社内の取り組みや現場の工夫」について尋ねたところ、『フレックスタイム制や短時間勤務など、働く時間の柔軟な調整ができる制度の導入(46.7%)』と回答した方が最も多く、『業務の見える化やマニュアル化(急な欠勤時のフォロー体制の構築)(38.0%)』『定期的な面談や体調報告方法など、仕組み化された体調把握体制の構築(34.6%)』と続きました。

「フレックスタイム制や短時間勤務」など、多くの企業にとって身近な制度を活用し、体調の波に合わせて柔軟に働ける環境を整えることが、受け入れの土台となっている様子がうかがえます。
次いで「業務の見える化やマニュアル化」、そして「仕組み化された体調把握体制の構築」が上位に続きました。
直面した課題のトップが「代替要員の確保」だったことからも、急な欠勤をカバーできる体制づくりと、定期的な面談で日頃から体調変化を把握する仕組みが、現場の負担軽減の鍵と言えそうです。

多くの企業が導入している「柔軟な働き方」に関する制度が雇用の土台に―既存制度活用と現場の理解で広がる受け入れの可能性
難病のある方の受け入れに効果的とされる柔軟な働き方に関する制度ですが、企業での現在の導入状況はどうなっているのでしょうか。

再び全員に、「貴社で現在導入している、柔軟な働き方に関する制度」について尋ねたところ、下記のような回答となりました。



【難病のある従業員の雇用経験がある】
『短時間勤務制度(50.2%)』
『在宅勤務制度(46.7%)』
『時差出勤制度(45.0%)』

【難病のある従業員の雇用経験はない】
『短時間勤務制度(46.4%)』
『在宅勤務制度(41.1%)』
『特別休暇・傷病休暇制度(39.3%)』

雇用経験の有無にかかわらず、『短時間勤務制度』や『在宅勤務制度』が上位となっており、約半数の企業で導入されていることが明らかになりました。
前問において、難病のある方の雇用を円滑に進める上で「働く時間の柔軟な調整」が有効な取り組みとして挙げられていましたが、すでに多くの企業でその土台となる制度が整備されているようです。
新たに特別な制度をゼロから構築しなくても、こうした既存の制度を活用することが、スムーズな採用・受け入れに向けた第一歩になると考えられます。

すでに整備されている制度を活用することで、難病のある方の受け入れはさらに広がっていくのでしょうか。

前問で『いずれの制度も導入していない』と回答した方以外に、「前問で回答した、導入している柔軟な働き方に関する制度を活用すれば、難病のある方を受け入れることは可能だと思うか」と尋ねたところ、下記のような回答となりました。



【難病のある従業員の雇用経験がある】
『十分に受け入れ可能だと思う(31.3%)』
『現場の理解などが進めば、受け入れ可能だと思う(61.1%)』

【難病のある従業員の雇用経験はない】
『十分に受け入れ可能だと思う(8.0%)』
『現場の理解などが進めば、受け入れ可能だと思う(57.3%)』

雇用経験の有無にかかわらず、「現場の理解などが進めば、受け入れ可能だと思う」が約6割を占めました。
柔軟な働き方に関する制度の活用に加えて「共に働く現場の理解」が深まることで、多くの企業で雇用できるという前向きな可能性を示しています。
さらに注目したいのは、雇用経験がある企業において「十分に受け入れ可能だと思う」に3割以上の回答が集まっている点です。
実際に受け入れを経験した企業だからこそ、新たに特別な制度を設けずとも、既存の柔軟な働き方に関する制度を活用して十分に対応できると実感していることがうかがえます。
今ある制度をベースにすることで、難病のある方の雇用は社会全体で着実に広がっていくと言えるでしょう。



最後に、「難病のある方の採用・受け入れを進める上で、必要・後押しになると思うもの」について尋ねたところ、『社内の受け入れ体制・理解の醸成(30.3%)』と回答した方が最も多く、『助成金など経済的な支援の拡充(25.2%)』『国・行政による明確なガイドライン・指針(25.1%)』と続きました。

前問でも課題として挙がっていた「社内の受け入れ体制や理解」がトップとなりました。
現場の理解をいかに深めるかが、企業にとって最大の関心事となっていることが示されました。
また、「助成金など経済的な支援」や「国・行政による明確なガイドライン」も次いで上位に挙げられており、企業努力だけでなく、資金面や具体的な運用ルールの整備といった公的なバックアップが、雇用の受け入れを後押しする重要な要素になりそうです。

【まとめ】難病のある方の雇用を広げるのは「柔軟に働ける制度の活用」と「現場の理解促進」
今回の調査で、2027年を目処に検討されている難病のある方の法定雇用率算定対象化に向け、経験あり企業では約8割が前向きな一方、経験なし企業では様子見が最多であることが明らかになりました。

特に雇用経験のある企業では、採用拡大を含め約8割が前向きな意向を示しており、これまでの受け入れ実績が今後の意欲につながっている様子が表れています。

一方で、受け入れにおける共通のハードルとして「社内理解の浸透」や「体調の波や突発的な休みの発生」が上位に挙がりました。
しかし、雇用経験のある企業の約8割が「想定通り、もしくは想定よりスムーズに対応できた」と実感しています。
雇用経験がない企業は、業務への影響や緊急時への対応といった点に不安を抱く傾向が見られましたが、実際に受け入れを進めると、想定していたほどの負担なく対応できるケースが多いと考えられます。

また、実際に雇用経験のある企業では、短時間勤務やフレックスタイム制など、すでに多くの企業で導入されている「柔軟な働き方に関する制度」が、難病のある方の雇用を進める上で有効に機能していることが確認できました。
新たに特別な制度を設けずとも、働く時間や場所を調整できる制度を活用するだけで十分に対応できると実感している企業も3割以上おり、こうした既存制度の活用が、難病のある方の雇用を広げる確かな第一歩となります。

今後の課題は、これらの制度を実運用に乗せるための「現場の理解醸成」と、特定の個人に依存せず、誰もがカバーし合える「業務の仕組み化(属人化の解消)」です。
そのような企業内の体制づくりに加えて、資金面や指針といった国・社会全体による支援を適切に組み合わせていくことが、無理のない雇用推進に向けて重要になると考えられます。

「障がい者総合研究所」について



今回、「難病のある方の雇用に関する意識と受け入れ余地」に関する調査を実施した株式会社ゼネラルパートナーズは、障がい者の総合就職・転職サービス「atGP」等を運営するとともに、調査・研究機関「障がい者総合研究所」(https://www.gp-sri.jp/)を運営しています。

■障がい者総合研究所とは
障がい者総合研究所は、障がい者の総合就職・転職サービスを運営する株式会社ゼネラルパートナーズの調査・研究機関です。
10年以上にわたり障がい者雇用において培った知識と経験を活かし、有益な情報を広く社会へ発信していきます。

【障害者の就職・転職、採用支援なら「atGP」】
障害者の“働く”をまるごとサポートする、障害者の転職サービス業界No.1の「atGP(アットジーピー)」を運営しています。

■求職者向けサービス(登録・利用無料)
・atGP(総合トップ):独自の配慮事項検索や、プロによる二人三脚の転職サポート、新卒向け就活支援などを一括提供。
詳細:https://www.atgp.jp/

■障害者向け就労移行支援事業
症状別やITスキル習得に特化した専門事業所で、長く働き続けるスキルを身につけます。
atGPジョブトレ(就労移行総合)
詳細:https://www.atgp.jp/training

■採用をご検討の担当者様向け(企業向けサービス)
「何から始めればいいかわからない」「業務切り出しが難しい」とお悩みの企業様へ、採用から体制構築、定着支援までトータルでサポートします。
・企業向け
【無料】個別相談会はこちら:https://info.atgp.jp/lp/employer/consultation-meeting

■障がい者総合研究所:https://www.gp-sri.jp/

調査概要:「難病のある方の雇用に関する意識と受け入れ余地」に関する調査
【調査期間】2026年9月2日(水)〜2026年9月7日(月)
【調査方法】PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
【調査人数】1,022人
【調査対象】調査回答時に民間企業(従業員数38名以上)の人事・採用担当者、障害者や難病のある方のマネジメント・受け入れをしている現場責任者と回答したモニター
【調査元】株式会社ゼネラルパートナーズ(https://www.generalpartners.co.jp/)
【モニター提供元】サクリサ

▼noteでの公開はこちら
「難病のある方の雇用に関する意識と受け入れ余地」に関する調査
https://note.com/gp__info/n/nb8dadea45cf0