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千葉県、クラウドファンディングの費用を補助 醸造事業や廃校利用事業に

教室から海を臨むことができる勝浦市の旧清海小学校

教室から海を臨むことができる勝浦市の旧清海小学校

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 千葉県商工労働部は11月24日、「千葉ふるさと投資活用支援補助金」の第1回目の審査結果を発表した。

自社醸造事業を行う幕張ブルワリー

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 同補助事業は、クラウドファンディングを活用した資金調達により新事業を行う中小企業に、初期費用の一部を助成するもの。同県の地域資源を活用した独創的な技術やアイデアによる新たな事業展開や起業・創業を支援するため、クラウドファンディング仲介事業者へ支払う初期費用、PRに使う写真・動画などの制作委託費、出展する商品等の試作費の一部を負担する。

 初めての審査となった今回は3件の事業を採択し、うち2件は千葉市内の企業となった。千葉市でコワーキングスペースを運営するパクチー(千葉市美浜区)は「廃校を利用したコミュニティースペースの開設」を提案。廃校となった勝浦市の旧清海小学校の教室を、地域の高齢者や子どもたちが気軽に利用できるコミュニティーの場として整備する。海浜幕張でクラフトビールを提供している幕張ブルワリー(美浜区)は自社醸造事業の幕張の醸造所で、米国ポートランドの醸造技術者を招き、地元産原料を使ったクラフトビールを製造する資金を調達する。もう一社は千葉県の酒蔵の「木戸泉」「藤平」「東灘」の3社が、同じ農業者が生産した酒米を用いて、同じ条件で酒造りを行い、飲み比べてもらうプロジェクトとした。

 クラウドファンディングとは、インターネットを通じて共感を得た資金提供者から資金を集める手法。勝浦のプロジェクトを担当するパクチーの福岡太一さんは「クラウドファンディングはネットに公開されることで全国に広がり、宣伝効果が生まれる。少額の出資でも事業へ参画することが可能となり「巻き込み」の事業戦略にも。銀行融資だけではない新たな資金調達の選択肢になっている」と話す。

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