企画展「人・ひと・人 人って面白い」が現在、ホキ美術館(千葉市緑区あすみが丘東)で開かれている。
同館に所蔵している約480点の中で、最も多い「人物」を描いた作品の中から、現代の写実画家たちによる老若男女をモデルにした人物画を展示するもの。
常に「人間の存在の重みを描きたい」と語り、天皇皇后両陛下の肖像画を宮内庁に納めた野田弘志さんが、同展のためにイスラエルのバイオリニスト、イヴリー・ギトリスさんをモデルに描き下ろした作品が見どころの一つ。ギトリスさんは、親日家として30年にわたり来日して演奏活動を続ける中、東日本大震災の後に東北でコンサートを開いた。その人生観と音楽性に感銘を受けた野田さんが、「崇高なるもの」シリーズの最新作として、2メートルx1.5メートルの画布にこれまでにない着席した人物像を描いた。
同展出品の最年少画家、三重野慶さんが「人物がまるでそこにいるかのように描きたい」と語り1年半をかけて描いた「言葉にする前のそのまま」、石黒賢一郎さん自らが創作した物語のワンシーンを描いた「Injection Device -PLAY-」など、作品によって違う人物の捉え方や思いを読み解ける。
開館時間は10時~17時30分。入館料は、一般=1,800円、高校生・大学生・65歳以上=1,300円、中学生=900円、小学生以下無料。火曜休館。5月12日まで。