千葉県勝浦市とパクチー(千葉市美浜区高洲)が3月28日、「勝浦市企業立地協定」を締結した。
2016年3月に閉校した旧清海小学校(勝浦市)の校舎、体育館、グランドを地域活性化のために連携しながら、利活用事業を行うもの。
人口減少と少子高齢化が進む同市は、雇用機会や仕事の場を創出することが地方創生の柱になるとして空き公共施設への企業誘致に千葉県と共に積極的に取り組んできた。同社はウェブ制作事業を軸に、千葉市美浜区でコワーキングスペースの運営、インキュベーション施設の運営受託などの空間運営を手掛けてきたことから、小学校の活用事業を提案、締結に至った。
「地域住民と訪問者のコミュニティー作り」「地域資源のくみ上げ」「IT関連事業の立ち上げ」「観光事業の発信」「創業支援」「テレワークの推進」などの項目を掲げ、同市と連携して事業や雇用の創出、地域活性の創生を目指す。海岸が近いことからその景観も生かし、合宿やセミナー、保養目的での利用もアピールする。同施設は、学校空間を残しながら、コワーキングスペース、シェアオフィスの開設、セミナー・交流イベント開催、創業支援事業のほか、ドローン関連事業にも取り組むという。
同社の坂本純子社長は「学校の雰囲気を大事にし、学ぶ・遊ぶ・働く・体験するというコンテンツをそろえ、老若男女、人が集う魅力的な場所にしていく。勝浦は魚もおいしく、校舎の目の前に広がる、日本の渚・百選に選ばれた鵜原(うばら)海岸も美しい。市の良さを伝え、新たな人の流れの創出を目指したい。訪れる人と勝浦市民の橋渡しになれたら」と意欲を見せる。
本年度は、校舎の修繕工事や駐車場の整備などを進めながら、順次プロジェクトを実施していくという。