地域活性化シンポジウム「思い出のこじま丸~千葉市海洋公民館こじまの航跡~」が10月26日、高洲スポーツセンター(千葉市美浜区高洲)で開催される。主催は市民団体の「ちば文化センター」。
「こじま」は太平洋戦争末期の1945(昭和20)年3月20日に、海防艦「志賀」として竣工、戦後は1954(昭和29)年に海上保安庁に編入となった。1965(昭和40)年に、海上保安庁を退役して「埋め立てによって失われる海の記憶を継承する施設としたい」というアイデアを掲げた千葉市に譲渡された。全長約80メートルの本物の船を公民館として活用、1998(平成10)年まで存在していた「千葉市海洋公民館 こじま」をテーマに一隻の船の歴史や存在価値に焦点を当てた講演とラジコン、ARの体験会を行う。
イベントは二部構成で、第一部は千葉工業大学で景観デザインなどを研究する八馬智教授と、千葉市公民館主事で文化遺産「こじまを保存する会」会員の彦坂徹さんを招き、同市の埋め立てによる街の造成と文化やこじまの思い出を語るパネルディスカッションを行う。第二部は会場に隣接する市民プールで、200分の1スケールで再現したこじまのラジコン模型航行会と、AR(拡張現実)技術を使って液晶画面にこじまをよみがえらせる試みも予定する。会場内に常設されている「こじま展示室」で、解体されたこじまの舵輪と当時の写真も観賞できる。
開催時間は10時30分~14時。参加無料。