企画展「密(ひそ)やかな美 小村雪岱(せったい)のすべて」が現在、千葉市美術館(千葉市中央区中央3)で開催されている。
大正時代から昭和初期にかけて、日本画や書籍の装丁、挿絵、舞台装置、映画の美術考証など幅広い分野で活躍した小村雪岱の回顧展。同館の所蔵品に加え、埼玉県立近代美術館、川越市立美術館の所蔵品など、前期・後期に分けて650点の作品を紹介する。
展示は「密やかな美」と題したプロローグに始まり、「小村雪岱の誕生」「泉鏡花『日本橋』」「意匠家のまなざし」「挑戦と模索の時代」「九九九会」「挿絵の真骨頂」「円熟期の仕事」「別れの時」を経て、エピローグ「没後の顕彰」まで制作年代で構成する。装丁を手掛けた泉鏡花の「新柳集」、挿絵を描いた邦枝完二の「江戸役者」、舞台装置原画「すみだ川」、映画「白鷺(しらさぎ)」の映像の一部などを紹介し雪岱の画業の変遷をたどる。
同館学芸員の西山純子さんは「雪岱は常に誰かと関わりながら仕事を広げていった美術家。ジャンルごとではなく年代に沿って紹介することで、その在り方がより見えてくる。周囲の期待に応えようとする姿勢の中で、繊細でありながら強さを持つ作品が生まれた。どの分野の作品も見応えがある」と話し、来場を呼びかける。
開館時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。月曜休館(祝日の場合は翌平日)。観覧料は、一般=1,500円、大学生=1,000円、高校生以下無料。会期は、前期=5月6日まで、後期=5月8日~6月7日。