
千葉市動物公園(千葉市若葉区源町)が4月28日、開園から40周年の節目を迎え、セレモニーを開催した。
1985(昭和60)年に飼育動物103種507点で開園した同園。1988年に2次開園として飼育ゾーンを増やし、遊園地「ドリームワールド」を開園(現在は閉園)するなど規模を拡大した。飼育動物の高齢化や遊戯施設の経年劣化などにより来園者の減少が見られるようになると、2014(平成26)年に「千葉市動物公園リスタート構想」を策定し、「再生」に向けた取り組みを重ねてきた。2020年からは学校・企業との連携を含めた調査研究と教育普及活動を「アカデミア・アニマリウム」として推進、昨年には博物館法に基づく「登録博物館」に登録された。
同園を巡っては2005(平成17)年、レッサーパンダの「風太」が背筋を伸ばした立ち姿で全国的なブームを起こした。7月に22歳を迎える風太は、開園40周年の日、展示エリアに姿を見せた。
セレモニーには、鏑木一誠園長、神谷俊一千葉市長、画家の阿部千暁(ちさと)さんらが出席した。
神谷市長は「40年間の歴史には市民それぞれの思い出があるはず。進化と変化を続けていくこの園に、これから何度も訪れてまた新しい思い出を刻んでほしい」と話した。
ゴリラの絵を専門的に描く阿部さんからは、同園が飼育するニシゴリラの「モンタ」を描いた絵が寄贈された。阿部さんは「希少な動物であるゴリラが健やかに暮らせる環境を整えている千葉市動物公園は、遠くない将来、全国から人々がゴリラに会いに訪れる場所になる」と予想。絵を受け取った鏑木園長は「当園にまたひとつ宝が誕生した。頂いた言葉に違わない動物園づくりを進めていく」と話した。
同園では今年度を「40周年year」と定め、40周年記念ロゴマークとキャッチコピーの刷新、記念切手の販売、講演会の開催、年間パスポートの発行、オリジナルグッズの販売などを展開する。