企画展「画布(キャンバス)に描くまなざし-ホキ美術館風景画展」が現在、ホキ美術館(千葉市緑区あすみが丘東3)ギャラリー1で開かれている。
同館は、写実絵画を専門に紹介する美術館として2010(平成22)年に開館した。「昭和の森」に隣接し、3層構造の回廊型ギャラリーでは、森本草介をはじめ約60人の現代作家の作品約120点を常設展示している。
写実の風景画に焦点を当てたという同企画展。森本草介の「みちのく早春」は、作家の母の故郷岩手を描いている。小尾修の「咆哮(ほうこう)」は、台風で倒れた樹木に感じた恐ろしさと美しさをそのまま残そうとして描かれたとされる。羽田裕の「黎明富士」や五味文彦の「晩夏」など国内外の風景を捉えた作品も並ぶ。
同美術館の広報担当者は「写実絵画は完成まで数カ月から年単位を要することも多く、風景は刻々と姿を変えていくが、作家は目の前の景色をただ模写するのではなく、長い対峙(たいじ)の中で感じ取った印象や気配を画布へ定着させていく。作家がなぜその風景に心を動かされたのか、どのような思いでその景色を残そうとしたのかを感じてほしい」と話す。
開館時間は10時~17時30分(入館は17時まで)。入館料は、一般=2,100円、高校生・大学生・65歳以上=1,600円、中学生=1,000円、小学生以下=800円。火曜休館。2026年5月13日まで。