アルギン酸メーカーの株式会社キミカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:笠原文善、以下「キミカ」)は、ジェランガム専業メーカーのGBH Bioscience社(本社:中国雲南省保山市、代表取締役社長:張波、以下「GBH」)から日本市場における総代理店に指定されました。
総代理店契約は、キミカのトレーディング部門が独立して2022年に発足した専門商社、株式会社キミテックスとGBHとの間で10月20日に締結され、キミカはGBHのジェランガム製品の日本市場における販売、マーケティング、技術サポートおよび顧客対応を一括して担うこととなりました。
これにより、キミカは日本の食品市場に次の付加価値を提供することが可能となりました。
◇ 高品質:国際的に高く評価されるハイドロコロイドの研究者とプロセスエンジニアを擁し、世界水準の生産技術力と製品開発力を有しています。
◇ 充実の製品ラインナップ:専業メーカーとして、HA型のみならず、脱アシル化を要するLA型、その中間のMA型まで幅広く取り揃えています。MA型はHA型のゲルテクスチャーを維持しつつも、ゲル化温度が低いという特徴を持つ、作業性や加工性を高めたGBH社の新グレードです。
◇ 短納期・安定供給:キミカがアルギン酸事業で培った在庫体制を駆使し、迅速かつ安定したデリバリーを実現しました。
◇ 低価格:GBHが工場を構える雲南省保山市は水力発電が盛んで電気代が極めて安価です。安価な電力を背景に製造コストを抑えたことに加え、間に商社を介さずキミカが直接仕入れるスキームによって価格破壊を可能にしました。
◇ サステナブル:二酸化炭素を排出しないエコな電力(水力発電)を利用することに加え、ジェランガムは微生物発酵によって生産されるため、原料調達で環境を破壊する心配はありません。
品質に妥協せず、幅広い規格を用意して在庫を持ち、短納期で競争力ある製品を提供することは、まさにキミカがアルギン酸事業で磨いてきた強みと合致します。サステナビリティに優れた製品であることも、SDGsのフロントランナーとして知られるキミカがポートフォリオに取り込むに相応しく、今回のパートナーシップの決め手となりました。
キミカは、GBHとのパートナーシップのもとでジェランガム市場に参入し、日本の食品市場に新たな風を吹き込みます。
【ジェランガム】
微生物発酵によって産生される水溶性の天然多糖類です。耐熱性、耐酸性、フレーバーリリース性、透明性に優れ、ゼリー飲料、介護食、ゼリー、ジャム・フィリング、プリンなどのゲル化剤や増粘剤、安定剤として広く利用されています。アシル基を豊富に含有するHA型と、脱アシル化して得るLA型の2種類が普及し、用途に応じて使い分けられています。
【株式会社キミカ】
海藻由来の天然多糖類「アルギン酸」の日本唯一のメーカーです。アルギン酸市場における国内シェアは90%を超え、高品質が求められる食品・医薬品向けの分野では世界においてもトップ企業です。
近年はSDGsのフロントランナーとしても注目されており、2020年には日本のSDGsの最高賞「ジャパンSDGsアワード」の特別賞を受賞、2021 年には環境大臣賞を2度受賞、2022年には英国王立財団が創設した世界で最も権威ある環境賞「アースショット賞」にノミネートされています。
キミカウェブサイト:https://www.kimica.jp/
【株式会社キミテックス】
キミカのトレーディング機能が独立して2022年に発足した専門商社です。キミカの調達力、安定供給力、品質保証力、提案力を活かし、世界から厳選した素材を高度な品質保証体制のもとで安定供給しています。今回総代理店権利を取得したジェランガムのほか、カラギナンやキサンタンガム、CMCといった“バイオガム”を柱として、増粘剤、ゲル化剤、安定剤、乳化剤を日本市場に導入しています。
【GBH Bioscience Co., Ltd.】
中国雲南省保山に本社を構える、ジェランガムのリーディングメーカーです。微生物発酵によって産生されるジェランガムの製造には、高度な専門知識と卓越した工程管理力が求められますが、GBHには国際的に高く評価されるハイドロコロイドの研究者とプロセスエンジニアが在籍し、安定した品質を維持しています。水力発電が生み出す安価な電力を利用しており、価格競争力とサステナビリティにも優れています。
【お問い合わせ】
株式会社キミカ 営業開発部 倉根
TEL:03-3548-1941
tokyo-office@kimica.jp