当社は、福祉の相談支援機関間で情報をリアルタイムに連携・共有できるICTプラットフォーム「IIJ電子@連絡帳サービス(以下、電子@連絡帳)」が、千葉県香取市に採用されたことをお知らせいたします。香取市は電子@連絡帳を活用し、行政・社会福祉関係団体等が一体となって、多様で複雑な課題を抱える地域住民に対し包括的な支援を行うための重層的支援体制整備を進めます。なお香取市での電子@連絡帳の導入は、千葉県内では初の事例となります。
電子@連絡帳は、医療・福祉・介護・行政など、地域の暮らしを支える専門職をつなぐ「多職種連携プラットフォーム」です。医師や看護師、また薬剤師、介護ヘルパー、ケアマネジャーなどが、在宅医療を受けている高齢者や小児・児童などの患者情報を共有するためのICTプラットフォームとして、2017年4月よりサービス提供を開始し、現在は全国76市区町村が導入し、27,000人以上が利用しています。
香取市では2023年4月から、ヤングケアラーや8050問題など、従来の高齢・障害・子ども・生活困窮といった分野別・世代別の支援体制では対応が難しい、多様で複雑な課題を抱える地域住民に対し、「相談支援」「参加支援」「地域づくりに向けた支援」の3つの支援を、行政・社会福祉関係団体等が一体となって包括的に行うための「重層的支援体制整備事業」(※)に取り組んでいます。この取り組みには、支援関係機関と自治体が単一機関の支援の枠組みを超えて連携することが不可欠で、その連携にあたり、行政と各専門職間で分野や組織を横断して情報共有ができるコミュニケーション基盤の整備が課題となっていました。
この課題に対し香取市は、「電子@連絡帳」を2024年度から試験的に導入して、地域包括支援センターや社会福祉協議会など約10か所の行政・社会福祉関係団体で活用検証を行いました。当社は伴走型でこの検証を支援しました。
今後は、市内の行政機関ならびに医療・福祉・介護・学校等、支援機関への利用拡大を検討し、重層的支援体制整備を推進していきます。
(※)香取市重層的支援体制整備への取り組み
https://www.city.katori.lg.jp/kenko_fukushi/network/jyuusoujigyou.html