リリース発行企業:株式会社Liberaware
株式会社Liberaware(千葉県千葉市、代表取締役 閔 弘圭、以下「当社」)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(「NEDO」)の「SBIR推進プログラム」(連結型)のテーマ「災害時に生き埋めになった生存者を迅速に捜索するセンシング技術やロボティクス技術の開発」(以下、本プログラム)にて、倒壊建屋内における生存者を確認するための小型ドローン周辺機器研究開発を行い、警察施設において開発品を用いた実証実験を実施しました。
本事業のイメージ図
■実証実験の実施にいたる背景
災害現場において、行方不明者の捜索は最大の課題の一つであり、特に倒壊家屋内で生き埋めになった生存者の探索は、一人でも多くの命を救う上で注力すべきポイントの一つです。従来の探索では、がれきが多く進入できない家屋の存在や、余震が続く災害現場での作業により作業者自身へ危険が及ぶこと等により容易に探索できないという課題がありました。
この点について、当社は、能登半島地震の被災地において自社開発の狭小空間点検ドローン「IBIS2」(以下IBIS2)を活用し、実際の倒壊した家屋の内部調査を実施しました。その経験からも、本プログラムにてIBIS2を改良し、より広範囲かつ安定した無線接続とリアルタイムでの温度検知を可能にすることで、倒壊家屋内で人の代わりにIBIS2が行方不明者の捜索をすることが可能と考え、開発に至りました。
■プロダクト概要
当社が開発したIBIS2および関連機材を改良し、生き埋めになった生存者を迅速に捜索します。主な研究開発内容は以下の通りです。
1, 複数の無線送受信装置から発信する無線電波のうち、強い無線の方に自動的にIBIS2が接続する仕組み
2, リアルタイムに映像伝送する小型サーモカメラ
■開発品
1.マルチ延長アンテナ
従来は一つの無線装置に対して一台のIBIS2が無線接続していたため、倒壊家屋内では無線電波の到達距離が限定的であるという課題がありましたが、複数の無線装置の無線と接続できるように改良したことで強い無線と自動的に接続できるようになり、より広範囲な調査が可能になりました。
2.IBIS2専用サーモカメラ
ドローン上部にサーモカメラを搭載し、撮影した映像をリアルタイムで確認します。倒壊家屋内が視界不良である課題に対して、生存者の体温が可視化されることによる見落とし防止及び早期発見の可能性を模索しています。
仰向けにて就寝(顔が布団から出ている状態)でのサーモカメラの映像(事前実験)
■実証実験の様子
本件は当社の成長戦略に沿った既存サービスの適用範囲の拡充と、災害対応における各機関との連携強化の一環として位置づけており、今後も、本プロダクトが実際の災害現場で活用されるようアップデートを行い、消防や警察等の各機関と更なる連携を進めてまいります。
▼株式会社Liberawareについて
株式会社Liberawareは、「誰もが安全な社会を作る」をミッションに掲げ、世界でも珍しい「狭くて、暗くて、危険な」かつ「屋内空間」の点検・計測に特化した世界最小級のドローン開発と、当該ドローンで収集した 画像データを解析し顧客に提供するインフラ点検・維持管理ソリューションを行っております。弊社は、ビジョンでもある「見えないリスクを可視化する」ことに邁進し続け、人々に安全で平和な社会をお届けします。
会社名:株式会社Liberaware(リベラウェア)
代表者:閔弘圭(ミン・ホンキュ)
所在地:千葉県千葉市中央区中央3-3-1
設立:2016年8月22日
事業内容:
・ドローン事業:ドローン等を用いた調査・点検・測量サービス、自社開発のドローン等の販売・レンタルサービス
・デジタルツイン事業:ドローン等により取得したデータの画像処理、データ解析サービス、及び当社画像処理技術のライセンス提供
・ソリューション開発事業:ハードウェアからソフトウェアまで幅広いソリューションを提供する受託開発事業
URL:https://liberaware.co.jp/