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千葉市美術館で江戸時代の絵師「岡本秋暉展」 写生的な花鳥画を展示

孔雀の作品が並ぶ

孔雀の作品が並ぶ

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 企画展「岡本秋暉(おかもとしゅうき)百花百鳥に挑んだ江戸の絵師 摘水軒(てきすいけん)コレクションを中心に」が現在、千葉市美術館(千葉市中央区中央3)で開催されている。

岡本秋暉「孔雀図」展示の様子

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 岡本秋暉(以下、秋暉)は江戸時代後期に活躍した絵師。写生的な花鳥画が特徴で特に孔雀(くじゃく)を得意とした。摘水軒コレクションは、挿水軒記念文化振興財団(千葉県柏市)が所蔵する作品群。「摘水軒」は、江戸時代に柏村(かしわむら)の名主を務めた寺嶋家が自らの居宅を「挿翠軒(てきすいけん)」と称し、文化サロンのような場として提供していたことがはじまり。岡本秋暉は40歳ごろ、同サロンを訪れており、小襖(こぶすま)や屏風(びょうぶ)を描いたと伝えられている。

 展示は第4章に分け、若き日の画業を始めた頃の作品から晩年画作が広がった円熟期を迎えた作品約100点を紹介。会場には、代表作品「白梅孔雀図」「孔雀図」「渓流孔雀図」も並べる。「百花百鳥図」は描かれた鳥の種類の紹介や時代背景を解説する。会期は前期と後期に分け、展示は一部入れ替えを行う。このほか、同財団が所有する花鳥画・動物画を核に江戸絵画を紹介する「江戸絵画縦横無尽!摘水軒コレクション名品展」も同時開催する。

 同美術館学芸員の松岡まり江さんは「秋暉の若い作品から年を重ね、緻密な絵になっていく過程を見て感じてもらえたら」と話す。「江戸絵画縦横無尽では、江戸時代に活躍した絵師の人物画や花鳥・動物画などさまざまな作品を紹介する」とも。

 開館時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。7月1日、8日・29日、8月5日休館。観覧料は、一般=1,400円、大学生=800円、小・中・高校生無料。金曜・土曜の18時以降は観覧料半額。前期は7月28日まで。後期=7月30日~8月25日。

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