2023年2月18日千葉市新庁舎竣工式と市民見学会が行われました。
記者が参加した内覧会と竣工式の様子を写真でお伝えします。
まだ工事が残っており、備品搬入など現庁舎から新庁舎への業務移行は5月末まで順次行われる予定となっています。
■お披露目された新庁舎
■竣工式
神谷俊一千葉市長、熊谷俊人千葉県知事、千葉商工会議所佐久間英利会頭のほか、国会議員、千葉県議会議員、市議会議員、地域の法人や自治会関係者ら約130名が出席しました。
■テープカットセレモニー
「まちかど広場」で基本設計を担当した隈研吾さん、施工や管理を担当した大成建設の山浦真幸千葉支店長などがテープカットを行いました。よく晴れた気持ちの良いお天気でした。
■ベビー休憩室・授乳室
来庁者が多く利用する1・2階のトイレにはベビー休憩室を設置。休憩室の奥に授乳室を設けています。ベビー休憩室は男女共用、授乳室は女性専用。
■トイレエリア
トイレエリアは、さまざまなかたちで多様な来庁者への配慮がなされています。多機能トイレはLGBTの方にも使っていただくことを想定。しかし「車椅子の方などを待たせてしまうことが気になる」というLGBTの方の声を聞いたことをきっかけに、車椅子の方用に男性用・女性用トイレのなかにもそれぞれ多機能個室(通称「広めブース」)が設置されました。
■行政資料室
これまで千葉市中央コミュニティセンター2階に置かれていた市政情報室が「行政資料室」として移動。市の発行する刊行物の閲覧、有償刊行物の購入が可能。
■市民センター
戸籍謄本・抄本や住民票の写しといった各証明書の公布をはじめ、区役所の機能の一部を担っていきます。
■各種受付窓口
わかりやすく吊り下げサインを設置。工事は引き続き行われ、順次引っ越しを行い、完全業務移行は5月末を予定しています。(2月18日現在)
■市職員の執務室
部門間を超えた連携、職員のコミュニケーションを促進する工夫が随所に施されています。 執務室内の数カ所にコピー機やプリンターのほか文房具など消耗品を収納したキャビネットを集めたスペースを配置。人が自然と集まる場所(マグネットスペース)を通して部門を超えた偶発的なコミュニケーションを創出したい思いが込められています。
■執務室内の打ち合わせスペース
通称「窓側エリア」。可変性のあるレイアウトが可能な什器を導入。ひとつだと個人の作業集中スペースとなり、複数並べると打ち合わせができます。
■執務室からの風景
執務室の広々とした窓の外には千葉港の港湾風景が広がります。
■屋上庭園
屋上庭園は「風と緑を感じられる憩いの場」を創出。開庁時間内は市民も出入りすることができます。飲食可なので、昼食をここで楽しむことも。
■屋上庭園からの風景
千葉都市モノレールを望むことができます。景観の美しさは新庁舎の特徴のひとつ。
■危機管理センター
3階危機管理センター内のオペレーションルーム。大型マルチモニターが設置されています。有事における迅速な対応を図る総合情報システムを導入。気象庁からの情報、現場からの被害情報など各所から集まる情報を分析し、対策を図ります。
■電気室・非常用発電機室
電気設備は地盤レベルから5m以上の高さがある2階に設置。2機(1機546kW)の非常用発電機によって商用電力が途絶えた際に対応します。
■議場
傍聴席から見た議場。現在と同じ92席が設置されています。大きな窓によって明るく開放的な雰囲気が醸し出され、壁面の重厚な木調デザインが議場らしい格式を演出。 車椅子用の傍聴席と子ども連れの傍聴者などのための特別傍聴席が別途設けられています。
■レストラン
旧庁舎では地下にあった食堂が2階に設置されました。市民の利用も可能。みなと公園に面しており、窓から季節の移り変わりを楽しむことができます。
■市民ヴォイド
イベントやセレモニーが開催される吹き抜けの空間。コンサートなどが開かれる際には、階段に置かれた色とりどりのクッションに座って楽しむことができます。
■まちかど広場、縁側テラス
新庁舎玄関前の空間「まちかど広場」につながる道路沿いの「縁側テラス」。往来する人々の憩いの場として設けられたこれら場所によって、市役所をより身近な存在として感じることができます。
■市民と共に歴史を刻む新庁舎
新庁舎の至るところに「より市民のための市役所として役立っていきたい」との思いが強く感じられました。各種証明書の申請と受け取りを行う市民センターのほかに、屋上庭園、レストラン、資料室など市民が日常の一環として利用できる施設も数多くあります。新庁舎の建て替えを機に、市役所を訪れる機会を作ってみてはいかがでしょうか。
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「千葉市役所新庁舎で竣工式 危機管理センター、屋上庭園、議場もお披露目」(2月20日掲載)
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編集=千葉経済新聞編集部/写真撮影=坂本純子、鈴木朝子