千葉県立幕張海浜公園(千葉市美浜区ひび野2)で6月5日、モータースポーツ「RED BULL AIR RACE CHIBA 2016」の本戦が行われ、室屋義秀選手がキャリア初優勝を飾った。
先日の予選ラウンドは午前中の風が次第に強さを増し、強風と高波で中止になった。年間総合ポイント首位のマティアス・ドルダラー選手(ドイツ)も「窓の外を見れば中止の理由は明らかだ」と話した。
本戦前の会見にはレッドブル・エアレースゼネラルマネジャー、エリック・ウルフさんと熊谷俊人千葉市市長、レース機の離着陸の滑走路を提供した松崎秀樹浦安市長が登壇。熊谷市長は「千葉市開府890年の節目。侍の街に空のサムライをお迎えすることをうれしく思う。室屋選手の表彰台にも期待したい」と語っていた。
予選が中止になったことで予選順位に代わり、現在のワールドチャンピオンシップポイント(年間総合順位)によって対戦相手が決まる本戦。順位が11位の室屋選手は前日の会見で「予選を飛んだ方がいい位置につけられたはず」と話した。オーストリアでの第2戦を終え、室屋選手は活動拠点である福島に戻り、慣れた環境で調整を行ってきた。
本戦レースで室屋選手は機体から発煙しないトラブルに見舞われペナルティーを科されたが好タイムで準決勝「ラウンドオブ8」に進出。準決勝では1分4秒610を記録して最終ステージ「ファイナル4」へ。室屋選手、ナイジェル・ラム選手(イギリス)、マルティン・ソンカ選手(チェコ)、カービー・チャンブリス選手(アメリカ)でタイムを競い、室屋選手は唯一の4秒台、1分4秒992のトップタイムを記録、来場者5万人の母国開催で表彰台の頂点に立った。