
千葉県立中央博物館(千葉市中央区青葉)第1・第2企画展示室で現在、特別展「房総うみの幸 大百科 -千葉の豊かな海と食文化-」が行われている。
千葉県の北西に広がる東京湾、南部の安房・夷隅(いすみ)地域、太平洋に面した九十九里、関東の東端に位置する銚子周辺、それぞれの地域の「うみの幸」を紹介。食文化と共に、自然環境が作り出した、暮らしや文化、歴史などさまざまな視点から紹介する。
展示は海のエリアごとに代表的な魚介類や漁具、「江戸前ずし」「房総太巻きずし」「くじらのたれ」などをサンプル見本や写真などで紹介。加曽利貝塚から出土した貝類や千葉県水産総合研究センターによる調査船、千葉県のキンメダイ漁業なども解説する。色鉛筆で描いた魚や貝が展示場の壁面に泳ぐ「デジタルお絵かき」やツチクジラの頭の骨を実際に触ることのできるコーナーも設ける。
初日の7月12日にはオープニングセレモニーが行われ、熊谷俊人千葉県知事とチーバくんらが出席した。展示に関わるクイズ大会では千葉県の魚「タイ」や郷土料理「カイソウ」などについての出題があり、チーバくんが正解の「◯✕」のカードを掲げると会場から歓声が上がった。
「次の世代に海をどのように守り育てていくか、考える機会になれば」と熊谷知事。四柳隆館長は「千葉の海と共に生きる人々の文化・魅力を伝えたい。小さな子どもから大人まで楽しく学べる展示、イベントを用意した。ぜひ足を運んでほしい」と話す。
関連イベントとして、期間中の日曜・祝日(8月17日を除く)には日替わりで体験会(一部有料)を開く。貝に好きな絵を描いて作る「貝合わせであそぼう」、樹脂粘土でアンモナイトなどレプリカを作る「博物館フィギュア×海の幸」、煮干しの解剖を通して魚の形やつくりを解説する「にぼしで学ぶ魚のひみつ」など用意する。
同博物館の開館時間は9時~16時30分(8月30日までの土曜は18時まで)。入館料は、一般=800円、高校生・大学生=400円、中学生以下、65歳以上無料。9月23日まで。月曜休館(8月12日は開館)。