近年、気候変動の影響により、ゲリラ豪雨や線状降水帯による集中豪雨が各地で頻発しています。気象庁の観測統計では、1時間降水量50mm以上の短時間強雨の年間発生回数は、約340回(直近10年平均)と、統計開始期の1976~1985年(約226回)に比べて約1.5倍に増えています(※1)。こうしたなか、全国の下水処理場では設計時の想定を超える雨天時の流入量への対応が大きな課題となっています。とりわけ、雨水と汚水を同一の管で集める合流式下水道は全国約190都市で採用されており、雨天時には雨水と汚水が混合した下水の一部が未処理のまま河川や海域へ放流される構造的な問題を抱えています(※2)。分流式下水道においても雨水浸入水(I/I)による処理場負荷の増大が指摘されるなど、雨天時の対応負荷は、処理場の運転管理を担う現場に集中しています。
こうした状況を背景に、水処理・汚泥処理のエキスパートであるセイスイ工業株式会社(本社:千葉市若葉区、代表取締役:井本 謙一、以下 セイスイ工業、https://seisui-kk.com )は、全国の下水処理場の運営に携わる方106名(自治体職員)を対象に、激甚化する局地的大雨下における下水処理場の運用実態調査を実施しましたので、お知らせいたします。
※1|気象庁|「大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化」|https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/extreme/extreme_p.html
※2|国土交通省|「今後の合流式下水道の施策のあり方について(提言)」令和5年6月、合流式下水道緊急改善事業の総合的評価と今後のあり方検討委員会)|https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sewerage/content/001617353.pdf

- 01|自治体の下水道関連部門担当者の約9割が、し渣処理設備の故障・不具合・処理能力低下を経
- 02|設備導入から「10年以上」が58.0%を占め、うち「20年以上」も24.0%に達する
- 03|87.0%が、設備更新時に『処理を止められない』制約に直面・直面見込み
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- 調査名称:激甚化する局地的大雨下における下水処理場の運用実態調査
- 調査調査方法:IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー(R)?」の企画によるインターネット
- 調査調査期間:2026年6月15日~同年6月17日
- 有効回答:全国の下水処理場の運営に携わる方106名(自治体職員)
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
≪利用条件≫
1 情報の出典元として「セイスイ工業株式会社」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
URL:
https://seisui-kk.com/
「Q1. あなたは、近年の気候変動の影響で、ゲリラ豪雨や線状降水帯による集中豪雨の頻度が増え、下水処理場への負荷が大きくなっていると感じていますか。」(n=106)と質問したところ、
「非常にそう思う」が54.7%、「ややそう思う」が34.0%という回答となりました。

-
非常にそう思う:54.7%-
ややそう思う:34.0%- あまりそう思わない:7.5%
- 全くそう思わない:1.9%
- わからない/答えられない:1.9%
「Q2. あなたが運営または運転管理に携わっている下水処理場では、近年(過去3年程度)、ゲリラ豪雨や集中豪雨により設計時の想定流入量を超える事態が、年間で何回程度発生していますか。」(n=106)と質問したところ、
「年に5回~9回程度」が29.2%、「年に3回~4回程度」が22.6%、という回答となりました。

- 年に10回以上:16.0%
-
年に5回~9回程度:29.2%-
年に3回~4回程度:22.6%- 年に1回~2回程度:13.2%
- 年に1回未満:8.5%
- 過去3年間で発生していない:5.7%
- わからない/答えられない:4.7%
「Q3. あなたが運営または運転管理に携わっている下水処理場における雨天時対応において、市民や行政上層部に十分には共有されていない懸念事項があるとすれば、どのようなものですか。(複数回答)」(n=106)と質問したところ、
「処理場で発生する悪臭や騒音が増加していること」が41.5%、「越流発生時の通報基準や情報公開ルールが曖昧であること」が41.5%、「雨天時に未処理水・簡易処理水が河川・海域へ放流されている実態」が35.8%という回答となりました。

-
処理場で発生する悪臭や騒音が増加していること:41.5%-
越流発生時の通報基準や情報公開ルールが曖昧であること:41.5%-
雨天時に未処理水・簡易処理水が河川・海域へ放流されている実態:35.8%- 下流域の親水空間(川遊び・釣り等)への水質影響:27.4%
- 雨水浸入水(I/I)により平常時も処理能力が圧迫されていること:22.6%
- 沈砂池・最初沈殿池等の容量が現代の降雨量に追いついていないこと:22.6%
- 緊急対応時に職員が長時間労働を強いられていること:14.2%
- その他:0.0%
- 特にない:7.5%
- わからない/答えられない:1.9%
「Q4. あなたが運営または運転管理に携わっている下水処理場では、雨天時の処理に関する明確な運用ルール(処理優先順位・水質管理基準・緊急時の対応手順等)が整備されていますか。」(n=106)と質問したところ、
「明確なルールが整備されている」が22.6%、「ある程度のルールはあるが、属人的に運用されている」が54.7%という回答となりました。

-
明確なルールが整備されている:22.6%-
ある程度のルールはあるが、属人的に運用されている:54.7%- ルールはなく、その都度判断している:17.0%
- その他:0.0%
- わからない/答えられない:5.7%
「Q5. あなたが運営または運転管理に携わっている下水処理場における、雨天時対応について、課題と感じている点を教えてください。(上位3つまで回答可)」(n=106)と質問したところ、
「沈砂池・最初沈殿池の容量が不足していること」が41.5%、「雨水滞水池・貯留施設の整備が遅れていること」が36.8%、「既存の処理施設の処理能力が雨天時流入量に追いついていないこと」が30.2%という回答となりました。

-
沈砂池・最初沈殿池の容量が不足していること:41.5%-
雨水滞水池・貯留施設の整備が遅れていること:36.8%-
既存の処理施設の処理能力が雨天時流入量に追いついていないこと:30.2%- 雨天時の水質悪化や河川・海域への影響への懸念:23.6%
- 雨水浸入水(I/I)による平常時の処理負荷増加:21.7%
- 雨天時対応の専門知識を持つ職員が不足していること:18.9%
- 緊急時の通報や情報公開のルールが曖昧なこと:15.1%
- 対応に必要な予算が確保できていないこと:6.6%
- その他:0.0%
- 特にない:4.7%
- わからない/答えられない:2.8%
「Q6. あなたが運営または運転管理に携わっている下水処理場では、雨天時に想定を超える流入や水質悪化が発生した際、放流の可否や処理方法の切り替えといった最終的な判断は、主に誰が行っていますか。」(n=106)と質問したところ、
「現場責任者(施設長等)の判断」が35.8%、「マニュアル・基準に沿って機械的に対応している」が27.4%という回答となりました。

-
現場責任者(施設長等)の判断:35.8%-
マニュアル・基準に沿って機械的に対応している:27.4%- 本庁/委託元と協議のうえ判断している:15.1%
- 現場の当直/担当者個人の判断に委ねられている:11.3%
- その都度、状況に応じて異なる:5.7%
- その他:0.0%
- わからない/答えられない:4.7%
「Q7. あなたが運営または運転管理に携わっている下水処理場では、現状の運営体制(既存施設・職員・予算)で、雨天時対応が十分にできていますか。」(n=106)と質問したところ、
「十分に対応できている」が16.0%、「ある程度対応できている」が61.3%という回答となりました。

-
十分に対応できている:16.0%-
ある程度対応できている:61.3%- あまり対応できていない:19.8%
- 全く対応できていない:0.9%
- わからない/答えられない:1.9%
「Q8. Q7で「十分に対応できている」「ある程度対応できている」とお答えの方にお聞きします。あなたは、気候変動による豪雨頻発化を踏まえ、現在の運営体制(既存施設・職員・予算)では下水処理場の雨天時対応が、今後どの程度の時期に困難になると思いますか。」(n=82)と質問したところ、
「5年以内に困難になる」が41.5%、「10年以内に困難になる」が24.4%、という回答となりました。

- 3年以内に困難になる:19.5%
-
5年以内に困難になる:41.5%-
10年以内に困難になる:24.4%- 10年より先に困難になる:3.7%
- 困難になることはない:3.7%
- わからない/答えられない:7.3%
「Q9. Q8で「3年以内に困難になる」「5年以内に困難になる」「10年以内に困難になる」「10年より先に困難になる」と回答した方にお聞きします。今後の雨天時対応として、有効だと思う対策を教えてください。(複数回答)」(n=73)と質問したところ、
「雨水滞水池・貯留管の新設」が52.1%、「雨天時専用の処理プロセスの導入」が45.2%という回答となりました。

-
雨水滞水池・貯留管の新設:52.1%-
雨天時専用の処理プロセスの導入:45.2%- 本設の処理施設の処理能力増強:34.2%
- 下水管路の改修(雨水浸入水対策等):34.2%
- 仮設の処理設備による一時的な処理能力増強:24.7%
- 流域全体での雨水流出抑制(グリーンインフラ等):24.7%
- AI・IoTを活用した流入予測と運用最適化:16.4%
- 広域連携による処理能力の融通:8.2%
- その他:0.0%
- 特にない:0.0%
- わからない/答えられない:0.0%
「Q10. あなたは、雨天時の処理能力増強や緊急対応において、機材と専門知識を持つ仮設水処理の専門事業者の支援を活用したいと思いますか。」(n=106)と質問したところ、
「非常にそう思う」が38.7%、「ややそう思う」が43.4%という回答となりました。

-
非常にそう思う:38.7%-
ややそう思う:43.4%- あまりそう思わない:10.4%
- 全くそう思わない:3.8%
- わからない/答えられない:3.8%
今回は、全国の下水処理場の運営に携わる方106名(自治体職員)を対象に、激甚化する局地的大雨下における下水処理場の運用実態調査を実施しました。その結果、88.7%が豪雨頻発化による負荷増大を実感する一方、雨天時の運用ルールは71.7%が属人的・未整備にとどまることが明らかになりました。
まず、設計想定を超える流入の発生頻度は「年5回以上」が45.2%、「年3回以上」まで含めると67.8%に上りました。また、雨天時の運用ルールについては「属人的に運用」が54.7%、「ルールはなくその都度判断」が17.0%で、明確に整備されているのは22.6%にとどまります。さらに、放流可否や処理方法切替の最終判断は、「現場責任者」「当直・担当者個人」を合わせて47.1%が現場に委ねられていました。現状の体制で「対応できている」とする層は77.3%に上る一方、そのうち61.0%が「5年以内に対応困難になる」と予測しています。最後に、有効な対策では「雨水滞水池・貯留管の新設」(52.1%)、「雨天時専用の処理プロセス導入」(45.2%)が上位を占め、仮設水処理の専門事業者の活用には82.1%が前向きでした。
本調査から、下水処理場の雨天時対応は、施設能力・運用体制・情報共有の各面で構造的な課題を抱える実態が浮かび上がりました。想定を超える流入が常態化しつつあるなかでも運用は現場の判断に依存しがちで、現場では既に対応の限界が意識されています。ハード面の整備に加え、運用ルールの標準化と外部の専門リソースの活用をどう組み合わせていくかが、今後の論点となるのではないでしょうか。
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全国2,650件の豊富な実績。レンタル用水処理機器を利用した仮設水処理プラントで、雨天時の流入増加の課題を解決
セイスイ工業では、下水処理場や各種工場、土木現場、災害復旧現場などで培った2,650件の豊富な実績をもとに、現場ごとの流入量、水質、処理期間、設置条件に応じた仮設水処理プラントを提案します。本設でも使用されている水処理機器を組み合わせ、雨天時の流入増加、処理能力不足、設備停止時の代替処理、復旧作業中の一時的な水処理など、さまざまなご要望に対応します。
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仮設水処理事例についてはこちらから
会社名:セイスイ工業株式会社
設立:1974年4月
代表取締役:井本 謙一
所在地:千葉県千葉市若葉区上泉町424-18 ちばリサーチパーク内
事業内容:
- 排水、汚泥処理のプランニング
- 排水、汚泥処理プラントのレンタル
- デカンタ型遠心分離機のレンタル
- 各種水処理機器のレンタル
- 【NETIS】土木泥水再利用システム(震災対応)
- 【NETIS】汚染土壌分級システム(震災対応)
- 株式会社IHI ビジネスパートナー
URL:
https://seisui-kk.com