プレスリリース

福島県・フリースクール寺子屋方丈舎の“探究教材”が、戦禍のカンボジア避難民支援の現場へ

リリース発行企業:特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト

情報提供:

 特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト(代表:中村雄一/千葉県松戸市)は、経済産業省「探究・校務改革支援補助金」採択事業として、全国50の学校・フリースクールで「世界とつながる学びプロジェクト」を展開しています。
 このたび、福島県会津若松市のフリースクール「寺子屋方丈舎」での『世界とつながる講演会』(2025年9月)を起点に、生徒が探究活動として制作した教材が、2025年12月29日にカンボジア王国シェムリアップ州Chi Kraeng(チークレン)の避難民収容寺院及びシェムリアップ州各地の難民キャンプ並びに戦地となったアンロンベンで実施した緊急支援(教育・食料支援)において実際に活用されました。

方丈舎作製の干し柿を食べる難民キャンプの子ども達


方丈舎作製の干し柿を食べる難民キャンプの子ども達

背景:国境地帯の衝突が生む避難と、子どもたちの“遊び/学び”の欠乏
 2025年12月、タイ・カンボジア国境地帯での戦闘が再燃し、住民が避難を余儀なくされる状況が報じられています。Reuters通信は、国境地域での砲撃が続く中、双方で多くの家族が避難していると伝えています。
 また、World VisionやReliefWeb上の状況報告では、衝突により多数の国内避難民が発生し、人道支援が必要とされています。
 避難生活では、食料や衛生だけでなく、子どもたちの心のケアにつながる「遊び」「学び」「安心できる時間」が失われやすいのが現実です。なかよし学園は、各校の探究で生まれた教材と、全国から集まったお米を活用し、避難民児童生徒への授業実施と炊き出し(おにぎり提供)を実施しました。

空爆被害を受けた地域

アンロンベンの住民が作った防空壕

実施概要(カンボジア緊急支援)
実施日:2025年12月27日~1月4日
実施地:カンボジア王国 シェムリアップ州 Chi Kraeng 避難民収容寺院及びシェムリアップ州各地の難民キャンプ並びに戦地となったアンロンベン
支援内容:
1)避難民児童生徒への教育支援(教材を用いた授業・アクティビティ)
2)避難民への食料支援・炊き出し(各校提供米を活用したおにぎり等)

難民キャンプで実施した教育支援活動

寺子屋方丈舎の“フリースクール型探究”が、現地で実装された3つのポイント
1)「折り紙カエルジャンプ」:遊びの不足が深刻な難民キャンプで、娯楽とメンタルケアの時間に
 寺子屋方丈舎の生徒が考案・制作した「カエルジャンプ」は、折り紙で作ったカエルを指ではじき、ジャンプの飛距離を競うシンプルなゲームです。講演会のディスカッションから生まれた“すぐにできる国際貢献アイデア”の一つとして紹介されていました。
 今回の現地支援では、戦地となった村から避難し、玩具やレクリエーションがほとんどない環境にいる子どもたちのために、このモデルを現地で実装。子どもたちだけでなく大人も輪に加わり、笑い声が生まれる「安心の時間」として活用されました。

カエルジャンプで遊ぶ子ども達


カエルジャンプで遊ぶ子ども達

カエルジャンプで遊ぶ子ども達

2)会津若松産「干し柿ドライフルーツ」:商品化レベルの探究を“国際支援に接続”するソーシャルビジネス体験へ
 寺子屋方丈舎では、地元の柿を活用したドライフルーツづくりを、アントレプレナー教育(探究)として設計。パッケージングまで含めて“商品化に耐えうる水準”を目指すことで、学びを現実社会の価値循環へ接続する取り組みを進めてきました。
 このドライフルーツを難民支援活動に活用することで、生徒たちは「売る/届ける/支える」が同時に成立する“ソーシャルビジネスモデル”を体感します。現代のビジネスに不可欠な「社会課題を解く価値設計」を、教室ではなく実装の現場で学ぶ機会となりました。

干し柿にはメッセージも

干し柿を配布する現地メンバー

難民キャンプで配布された干し柿


食べるだけでなく、「誰から届いたか?」がわかる設計にするのがCoRe Loopの特徴だ


日本の柿がおやつとして届く

難民の子達にとって「世界」を知るツールとなった干し柿

いつか日本に行きたいと語る子ども達

3)全国50校・フリースクール・特別支援学校までつながる「普遍性」:誰でも世界を舞台に挑戦できる教育環境へ
 なかよし学園の緊急支援は、物資提供に留まらず、日本の子どもたちが探究授業で制作した教材を、現地で“授業”として届けるモデルです。
 その特徴は、導入校が小中高校だけでなく、フリースクールや特別支援学校まで広がり、学びの多様性を前提に「誰でも挑戦できる普遍性」を生み出している点にあります。実際、同支援には特別支援学校の教員も参加し、「生徒児童の教材を自らの手で教育支援の形に変える」実装が行われています。
 寺子屋方丈舎のようなフリースクールが示すのは、学校教育の枠にとらわれず、対話・創作・地域資源・ビジネスを横断しながら、学びを“世界の現場”へ接続できることです。これは、探究学習の新しいモデルであると同時に、「学びのあり方」に多様な選択肢を持つ子どもたちが、世界と関わり、貢献し、自己効力感を獲得していく道筋でもあります。

カンボジアの平和施設「地雷博物館」に寺子屋方丈舎の千羽鶴が寄贈された

現地の声(避難民コメント)
 難民キャンプでの折り紙活動に参加した避難民の一人は、次のように語りました。
「オモチャも娯楽もない中で、久しぶりに心から笑えた。大人も子どもも一緒に楽しめたことが嬉しい。」
(※現地実施時に関係者が記録したコメント)

長く続く難民生活にいっときの笑顔が溢れる

代表コメント(なかよし学園プロジェクト 代表 中村雄一)
 寺子屋方丈舎の強さは、学校という制度の外側に“学びの本質”を置いていることです。評価より対話、正解より挑戦。そこから生まれるアイデアは、机上の優しさではなく、現場で機能する具体性を持っている。折り紙のカエルジャンプが、戦禍で心が張りつめた避難民キャンプに笑い声を取り戻したことは、その象徴です。
 そして、会津の柿がドライフルーツとして商品になり、支援へと接続される。これは“善意”ではなく、未来の社会に必要な「価値循環」の学びそのものです。子どもたちは、支援される側ではなく、世界に価値を届ける当事者になっていく。その背中を、私たちは教育の仕組みとして支えたい。
なかよし学園は、小中高校だけでなく、フリースクール、特別支援学校まで網羅し、どんな学びの場にいる子どもでも、世界を舞台に挑戦できる環境を整えます。誰かの特別な才能ではなく、誰もが持つ“今できること”が、世界の希望になる。寺子屋方丈舎の実践は、それを証明しました。これからまた方丈舎に戻り、生徒のみんなに「現地でこんなに喜ばれたよ!」と伝えるのが楽しみです。

難民キャンプで活動したなかよし学園メンバー達

関連情報
「会津若松・寺子屋方丈舎で『世界とつながる学び』講演」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000166170.html

「【緊急支援】カンボジア・シェムリアップ州Chi Kraengの避難民収容寺院で教育・食料支援を実施」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000166170.html
団体概要
特定非営利活動法人 なかよし学園プロジェクト
所在地:〒270-0021 千葉県松戸市小金原4-14-14
代表者:中村 雄一
事業内容:教育支援・平和/防災教育、探究学習の設計運用、海外(アフリカ・中東・アジア)での教育協働

本件に関するお問い合わせ
特定非営利活動法人 なかよし学園プロジェクト(事務局・広報)
担当:中村 里英
E-mail:peace.office@nakayoshigakuen.org

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