9月8日夜から9日早朝にかけて上陸した台風15号の影響で千葉県は被害を受け、千葉市内も停電、断水に見舞われた。
東京電力によると、13日7時30分現在、千葉市でおよそ1万1600戸が停電している。避難所の開設、給水車の手配を随時進める中、千葉市は12日から災害支援の物資をインターネットショッピングサイト「アマゾン」の「ほしいものリスト」を使って募っている。
市内では公的支援のほか、自主的な住民同士の助け合いが見られている。千葉市若葉区に在住の高校3年生の大竹洸也さんは自宅前に机を出し、氷水を配った。「冷蔵庫がだめなので、冷たいものが飲めないことが大変だということを知り、水筒に氷と冷やした水を入れて配った」「ばあちゃんが顔を真っ赤にしている。氷をもらえないか」と訪ねてくる人もいたという。「近所が停電している状況で自分に何ができるか、まずはそこから考えた」と話す。
10月オープン予定のフリースクール「Co-Labo」(若葉区)は11日、体験会を行う予定だったが、電気、水、Wi-Fiが利用できる一時避難場所として、急きょ教室を開放した。室長の留守敦さんは「スクールに通っている生徒さんの家が停電、7カ月の赤ん坊をつれた自分の妹もいたので、どうせ避難所になるのなら、みんなで集まった方が楽しいのではないかと思い開放した。モバイルバッテリーとポータブル扇風機がとても喜ばれた」と話す。
熊谷俊人千葉市長はツイッターで「国も県も電力会社も私たちも、今できることをしているので、前向きな報道をしていただけるとありがたい」とツイート。千葉市は現在、ホームページで避難所や給水所、移動販売車などの防災に関する最新情報を更新している。