企画展「デュッセルドルフ市からのアーティスト受入 成果展」が現在、千葉県立美術館(千葉市中央区中央港1)で開催されている。
千葉県では今回、姉妹都市であるドイツ・デュッセルドルフ市とのアーティスト交換事業対象者として、写真家のクリストフ・ヴィーデマンさんを招いた。ヴィーデマンさんは約2カ月にわたり千葉に滞在。同展では、地域の環境や文化、人との交流から刺激を受けながら創作活動する「アーティスト・イン・レジデンス」の成果を紹介する。
ヴィーデマンさんは、写真とドローイングを使って表現する1994年ミュンヘン生まれのアーティスト。デュッセルドルフ芸術アカデミーでPeter Pillerさんに師事し、現在はデュッセルドルフ市を拠点に活動。展示スペース「Rinde am Rhein」の運営など、キュレーターとの共同企画にも積極的に取り組んでいる。
県内の勝浦や稲毛、幕張などを巡ったというヴィーデマンさんは「千葉は工業地帯としても役割が大きく、文化拠点と工業、製造業が近く隣り合っているところがデュッセルドルフ市と近いところではないか」と話す。
アーティスト交換事業は、千葉県が2024年度、デュッセルドルフ市との姉妹都市提携5周年を記念して立ち上げたした文化交流プロジェクトの一環。双方のアーティストが相手国で滞在制作を行うことで国際的な創造性の刺激を受け、帰国後の活動にも還元することを目的としている。
県では12月22日、デュッセルドルフ市に派遣する2026年度のアーティスト募集を始める。現代アートの分野で活動している人が対象で、千葉県にゆかりがあり、英語かドイツ語で意思疎通ができることなどが条件。派遣期間中は滞在制作と成果発表を行い、帰国後は千葉県立美術館で成果展を行う。
開館時間は9時~16時30分。観覧無料。12月14日まで。