企画展「板倉 鼎(かなえ)・須美子展」が現在、千葉市美術館(千葉市中央区中央3)で開催されている。
千葉県ゆかりの画家・板倉鼎は、幼少期を千葉県松戸市で過ごし、千葉県立千葉中学校(現千葉高校)卒業後、東京美術学校(現東京芸術大学美術学科)を卒業。その後須美子と結婚。ハワイを経由してフランスに渡り、パリで西洋画の制作活動を行った。鼎は28歳の若さで病没。4年後、後を追うように須美子も25歳でこの世を去った。同展では、2人の書簡などの資料と共に作品240点で2人の画業をたどる。
展示作品は、鼎がハワイで描いたという「マンゴーをもてるカナカ」、パリでの作品「剣のある静物」、「金魚」、「休む赤衣(せきい)の女」、鼎の影響で描いたという須美子の油彩画作品「午後 ベル・ホノルル12」など。
同館学芸員の西山純子さんは「2人の手紙などの中で印象に残った言葉を引用し、作品展示の壁に記した。2人がどのような環境で人と出会い作品を生み出していったのか、時代を追って見ていただけたら」と話す。
開催時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。4月15日、5月7日・20日、6月3日休館。観覧料は、一般=1,200円、大学生=700円、小・中・高校生無料。金曜・土曜の18時以降は観覧料半額。6月16日まで。