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千葉三越、33年の歴史に幕 「ありがとう」閉店惜しむ声

閉店のあいさつをする北條司店長(中央)ら

閉店のあいさつをする北條司店長(中央)ら

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 千葉三越(千葉市中央区富士見)が3月20日、33年間の歴史に幕を下ろした。

人だかりができた「ライオン像」

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 1984(昭和59)年に200年の歴史を有する「奈良屋」から「千葉三越」に社名を変更、改称しオープンした同店。地上8階、地下2階の店舗ビル(売り場面積約2万4000平方メートル)に食品、衣料、雑貨、飲食店、美術品、装飾品などのテナントを展開したほか、千葉県の特産品や文化なども積極的に催事で取り上げてきた。

 ピーク時(1991年)には売上高500 億円にまで拡大したものの、バブル崩壊以降は売り上げが低下、昨年は売上高が4分の1に減少、同一地区内の競合に比べ店舗規模・立地ともに厳しい競合環境の中、千葉駅ビル再開発なども重なり、売り上げの好転が見込めないとして閉店の判断に踏み切った。

 最終日のこの日、開店前には約550人の列ができ、多くの買い物客が駆け付けた。1階店舗入り口にあるシンボルの「ライオン像」には、「かわいがってくれてありがとう。みなさまお元気で」のメッセージが掲げられ、写真を撮ろうとして人だかりができた。

 19時30分には、スタッフが扉前に整列し閉店セレモニーを行った。北條司店長は「昨年9月の閉店発表以降、惜しむ声とともに販売員を気遣い励ます温かい言葉を頂いた。その言葉が、この半年商売を続ける大きな心の支えとなった。これまでご愛顧いただいた来店客、地域の皆さまのことを決して忘れない。長い間お世話になりありがとうございました」とあいさつした。

 スタッフと共に館内に入り一礼の後、ドアが閉まると、集まった来店客から「ありがとう」「お疲れさま」と多くの声が上がり拍手が送られた。

 営業終了後も、同店とつながりの深い外商・ギフト・学生服の客に対しては、小型サロンを周辺に開設し営業を継続するという。

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